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目の前に黄金色に輝く田園風景が広がる。
ほとんど見ることの無かった自然豊かな場所だ。
いつも降りる駅から電車で2時間。
教室の喧騒はどこへやら。
だれもいない駅で一人たたずむ。
人込みな中を生きてきたから、ずいぶんと新鮮な風景だ。
こんなのは見つけようと思えば、すぐに見つけられたのか。
「ふう、行くか」
エナメルバックを背負い直し、田んぼの真ん中にある農道を歩く。
コンクリートで舗装されていない分、少し歩きにくい。
それにしても、天高く馬肥ゆる秋とはよく言ったものだ。
空を見ていると、日常から解放されてどこまでも行ける気がする。
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