†チガイ†

3/5
前へ
/33ページ
次へ
16の時だった。 “ねえ、ミドリちゃん” 私と同じ顔の子が、私に聞いた。 “なあに?サキちゃん” 私は姉であるサキに、いきなり問い掛けられ、きょとんとした顔で見た。 “私達は、いつかそれぞれの道を歩いて行くのかな?” 私は少し考える仕草をする。 “ん~、どうなんだろね。私には分からないなあ” 私はサキを見て首を傾げた。 “サキちゃんは?” その問いにサキは微笑みながら答えた。 “私達は、いつか何処かで、別々の道を歩むと私は思うわ” サキは、笑うのをやめて、遠くを見ながら続けた。 “‥‥‥そして、その道が私達のお別れの道―――” その時の私が見たサキの顔は とても儚く とても悲しい感じがした―――
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

103人が本棚に入れています
本棚に追加