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「クスクス」
声が、する。
「ははは」
あれは、誰のコエ?
「もう、‥‥ったら」
女の人の声。
‥‥‥私、知ってる。
でも、誰だっけ?
思い、出せない。
「だからぁ、‥‥んだよ」
‥‥‥男の人の声。
やっぱり、この声にも聞き覚えがある。
でも、何処で?
「ふふ」
「あはは」
声が遠のいてゆく。
待って!行かないで!!
私は、夢から醒めるのを感じながら叫んだ。
待って―――
現実に引き戻される。
夢から醒める。
私は‥‥
“私ハ何ヲ忘レテシマッタノ?”
たった一言、それだけが頭をよぎった。
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