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私は思い切り課長に抱き付いた。
「ちょっ!?」
「(お願いします!助けてください!!)」
お母さんには伝わらなかった小声作戦。
課長には…
「すみませんが、彼女は連れて帰ります。」
やった!伝わったー!!
「か、彼女は…ぼ、僕と、お、お、お見合い中なんだ!」
「俺とケンカして、ヤケになって見合いを受けたりするなって言っただろ、沙耶。」
―えっ////
名前を呼ばれただけで…
こんなにドキドキする。
「ごめんね、ダーリン…」
「もういいよ。ほら、帰るぞ。おいで?」
課長が手を差し出す。
―カッコいい…
「う、うんっ!!」
私が課長の手を取ると、グッと抱き寄せられる。
「キャッ!!」
オデコにキスをして囁いた…
「(この貸しはデカいぞ。)」
「そんなっ!?」
バッと課長の顔を見るけど、甘い微笑みは崩れない…
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