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「沙耶は君には渡せない。失礼するよ。」
私の腰を抱き寄せて、“正史ちゃん”を睨みつけて、そう言った望月課長…
私が無理を言って、付き合って貰ってるだけって分かってる…
でも、ドキドキする!!
課長に言われるがままに歩くと…
「あら…沙耶?」
「お、お母さん!!?」
お母さんと鉢合わせ。
「課長…さん…?」
「あっ…;」
マズイ。。。完全にヤバイ!!
さすがの課長も、言葉を失ってる…
「あっ、あのね…お母さん!…実はっ!!」
「課長さん…!!ありがとうございます!」
突然、お母さんが声を大にして、今にも泣きそうな目でそう言った。
「えっ…?」
「主人を、脳梗塞で亡くした時に思い知らされました…人の一生は、永遠ではない。
そして、十分に最期までの準備する時間が取れない場合もあるんだと…」
「お母さん…」
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