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俺たちは、再び前へ前へと歩き出した。
「沙耶ー!!返事をしろー!!」
「渡辺様ー!!」
「沙耶ー!!!!」
更に1時間近く歩いた時…
「ん…?あれは…?」
番頭さんが何かを見つけたらしい。
道を外れ、崖になっている道の途中で立ち止まる。
「何かありましたか?」
「いや、あの木の根っこ辺りが…何やら…ピカッと光った様な…?」
「光った!?」
何の光りかと神経を集中させる。
だが、俺には見えない…
「いやはや、違ったかな。気のせいの様ですな。」
「はぁ…なんだ。」
その言葉に、気を緩めて視線を外した瞬間!
―ピカッ
「っっ!!光った!」
「やはり光りましたな…」
「俺、ちょっと降りてみます。」
「滑りやすいので、気を付けてください。」
俺は足場を確認しながら、ゆっくり…ゆっくり崖を降りる。
そして、何かが光った所の近くに到着した。
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