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藤井が本気で沙耶を思っている事は、十分分かった。
それでも、俺は沙耶を譲れないんだ…
本当に、愛しているから……
「渡辺さんの付き添いの方ですね?」
俺達の間に入って来た看護師。
「はい、沙耶は?」
「はい、腕を折っている様ですが、その他の怪我は問題ありませんでした。
先ほど、少し目を開けて話が出来ました。」
「本当ですか!?良かった…本当に良かった…」
「ですが…少し心配な事が。」
「何ですか!?」
「…お部屋に案内しますので、会われますか?それから、ご説明します。」
「…はい。」
「俺も、行きます!」
「私も!!」
藤井と、七尾も一緒に来る事になった。
沙耶の意識が戻った!!
大きな怪我もなくて、本当に良かった…
でも、気になるのが看護師の言う“心配な事”。
一体何なんだ…?
看護師に付いて行き、個室に通された。
「こちらです。」
俺達に、部屋に入る様に促す。
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