記憶のカケラ

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気が付いたら、知らない所に来ていた… 真っ白の天井。 真っ白のベット。 私の周りを慌ただしく走り回る看護士さん… ここは、病院なの…? 何となく、左手が痛い気がする… 「目が覚めましたか? 自分の名前、言えますか?」 「はい…渡辺沙耶です。」 「ここがどこか分かりますか?」 「……病院?」 「驚いたでしょう?崖から落ちた時は怖かったわよね?」 看護士さんが意味分かんない事を言った… 「…崖?…何の事ですか?」 「えっ?」 「私…どうして怪我したんですか?」 「渡辺さん…?」 私、何で病院にいるの? 何で左手にギプスが? 何で…? 何も、思い出せない… 「渡辺さん、付き添いの方が待っているから、お呼びしますね。」 「付き添い…?」 誰かと一緒だったのかな… 看護士さんが、私の前から姿を消して、10分くらいした頃… 「沙耶っ!!」 「麻美…」 .
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