記憶のカケラ

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そっか、私は麻美と一緒にいた時に怪我をしたんだ… と、思っていると… 「沙耶ちゃん?」 会社の先輩である藤井さんが入ってきた。 「藤井さん…?どうして……?」 「心配したんだよ…本当に。」 何で? 何で藤井さんが私を心配するの…? 藤井さんも、一緒だったのかな… そして…もう1人。 「沙耶…」 ―ズキンッ この人…何? 会った事もないのに、私を優しく見つめる… 胸が苦しくなる… だけど、私の五感が叫んでる… “関わっちゃいけない”って。 「沙耶…目が覚めたのか。 良かった…」 知らない人に何度も名前を呼ばれるなんて 嫌なのに…嫌なハズなのに… 「麻美…」 私は、どうにもコントロール出来なくなった自分の心を落ち着かせる為に、麻美の手をギュッと握った。 「沙耶…?どうした…?」 麻美は知ってるの…? この人の事。 私は知らない… 「あの……どなたですか?」 .
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