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俺には、守りたい人がいる…
守らなければならない人がいる…
その人が、何より…誰より愛する人ならば
俺は他の何を失ってでもその人だけは守る。
必ず、守ってみせる…
そう思えるから、笑えたんだ。
心から自信を持って…
「沙耶ちゃん…
記憶戻ると思いますか?」
「…さーな。でも、記憶が無いなら、無いままでも良い。
過去の思い出は、これから作っていけばいいだけだからな…」
「それ強がってません!?」
「まさか。本心だ…
沙耶が記憶を無くしても、それでも俺たちは一緒に居る道を選ぶことが出来た…
だからもう、何があっても大丈夫だと確信できた。
沙耶と一緒に居られるなら、どんな事も乗り越えられる。」
「……クソッ。なんか、ムカつきますね。」
「だろ!?藤井も、良い人が見つかるといいな。」
「じゃあもう1度、沙耶ちゃんに告白するかな。」
「勝手にしろ。絶対に離さない…
もう、一瞬も離したりしない…」
「…そうしてください。」
それから、また沈黙が続いたが、さっきまでとは違い、どこか暖かい空気に包まれていた…
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