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自分より背が高いベビーベッドに、つま先立ちして
一生懸命赤ちゃんの姿を見ようとしてる美月。
「ママ、かわいいね~」
「ぜんぶちっちゃいね~」
まだまだ充分“ちっちゃい”美月が、少し大きく見えたから不思議だ…
美月が赤ちゃんに夢中になり、俺は沙耶の隣に座った。
「あっそうだ。沙耶、名前考えたんだ。」
「赤ちゃんの?」
「ああ。でも、男の子だから、さすがに“月”は難しくて…」
「ふふっ、そうだね。」
「それで考えたんだ…
“太陽”たいよう。」
「太陽…?」
「ああ。美月はいつか“望月家”を離れる時が来る。だから名前に“月”を入れたかったが、太陽は違う…
太陽には、そんな月が輝ける様に明るく輝く“太陽”であって欲しいと思って…」
「…うん。いいね…すごく良い!」
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