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俺は、気持ちよさそうに眠る太陽にそっと呼びかけた…
「太陽…君は今日から“望月太陽”だ。
暗くて迷う人がいれば、その道を明るく照らして導いて欲しい。
寒くて凍える人がいれば、その光で暖めて欲しい…
誰かを大切に思える優しい人になってくれ…。」
「う…ふんぎゃー!!」
今の今まで、スヤスヤと眠っていた太陽が、急に泣き始めた。
俺は慌ててあやすと、沙耶が目に涙を溜めて笑った。
「太陽は…パパにお返事してるんだわ…」
「えっ?」
「まだ話せないから、泣くことしかできない…
だからこうして、お返事してくれてるんだわ。」
「沙耶…」
「パパーあかちゃん、たいようくん?」
「…ああ、そうだよ。」
そう言うと、美月はパァッと表情を輝かせて笑った。
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