序章

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序章

本を読むのが好きだ。 それは小さい時からそうだったらしい。 字が読めない頃は母親に本を読んでくれるように毎日頼んでいた。 字が読めるようになると、常に本を持ち歩いていつも読んでいた。 学校に通うようになっても変わらなかった。思い返せば、私の思い出はいつも本と共にあった。当時のことを思い出そうとすると、友達の顔より読んでた本の内容が浮かんでくる。 私はそのことに、あまり疑問を持っていなかった。「みんなそんなもの」だと、本気で思っていた。 「みんなそんなもの」ではないと気付いたのは、高校生になってからだった。
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