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「てことはあんた、間宮のクラスの芹沢さんか」
いつものことだ。好奇の目で見られるのは慣れている。少し、嫌な気分にはなるけど。
「なんで敬語なんだ?同じ1年だろ?」
「…癖です」
これは本当。初対面や親しくない人と話す時は基本敬語だ。
「ふ~ん。芹沢さん、間宮がいつ帰るかわかる?」
「わかりません。でも図書館を閉める時はいつもいますよ」
「それって何時?」
「5時半です」
「まだ一時間近くあるじゃん……」
柾木はがっくりと項垂れた。何やってんだよあいつ、と呟く。
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