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「え？」
「よく言われるんです。本の話なんかしても面白くないって。相手は退屈してるんだって…。…確かに、わからない話されたら退屈ですよね」
すみません、とまた芹沢は謝る。
柾木は少し驚いて「別に、退屈じゃないけど」と言ってくれた。
そのことに感謝して、芹沢は続けた。
「私、あなたが楽しめるような会話ができないと思うんです。だからあまりお喋りしない方が…」
「ちょっと待って。それって俺と話したくないって事？」
「いいえ。そうではなくて。私と話してもあなたは楽しくないだろうから…」
「そんなことないよ」
芹沢の言葉を遮り、柾木は言う。
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