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照れ笑いの母は可愛くて、たとえ私を忘れても笑ってくれたら其れ丈で良い。
少し前までは実家から施設へ入れた私を酷く恨んでいて、ふとした瞬間、母の顔に戻っては激しく罵られた。
それでも、遠く離れた実家に一人置く事も仕事を辞めて実家に帰る事も私には出来なかった。
だから。
美沙子ちゃんで居てくれた方が……なんて。
「ごめん。お父さん。」
お父さんが好きだった車は車種を変えず乗り続けてる。
自分への小さな戒めと父の思い出。
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