第1章

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「はは………そ、そんなのありえないだろ………もし、そうだったとしたら俺たちはどうやって帰ればいいんだよ………」 良は、引きつった笑いをしながら、そうは言うものの、その表情から少なからず、佐織が言った可能性を否定してはいないようだった。 「可能性の話だよ。とりあえず、佐織が言った可能性はもちろん考えないといけない。ただ、ひとつだけは確実に分かったことはある。」 「分かったこと? そりゃあ、なんだ?早く教えてくれよ、ライム。」 「この学校は、おかしくなっているってことだ。他の奴等から見たら、俺たちがおかしいのかもしれないけどね。」 ポツン。 空を見上げると、いつのまにか雨雲が空全体を覆い隠していた。
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