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佐織と美代は、ライムたちと分かれてすぐに近くの女子トイレに入る。
佐織は、トイレの鏡を見つめる。
ひどい顔………
佐織の顔は、あきらかに疲弊していた。それは、鏡を見てもすぐ分かるほどに。
「佐織、大丈夫?」
美代が横から話しかける。
「うん。美代こそ大丈夫?」
「大丈夫だけど………佐織、顔色悪いよ? ほんと大丈夫だよね?」
佐織は、両頬を両手の手のひらで左右パンパンと叩く。自分自身に、しっかりしろ!と話しかけるように。
「大丈夫そうね。」
美代は、両頬を強く叩きすぎて、両頬が赤ちゃんのように赤くなっている佐織を見て、うっすらと笑う。
それを見て、佐織もうっすらと笑う。
元気が出てきた。頑張らなくちゃ! 佐織はそう思う。
「そろそろ行こっか!」
「うん!」
二人は、女子トイレを出て、教室へと向かう。
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