第1章

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ライムと良は、教室の入り口の前に立つ。ドアが閉まっている。 いつもなら教室のドアが閉まっているということは、なかなかない。閉めるのは、放課後ぐらいである。 ライムはドアに手をかけ、教室のドアを右方向にスライドさせる。 「あれ?」 良は、ライムより先に教室に入り、教室中を見回す。 「何で誰もいないんだ?」 良は、不思議そうにまだ教室中を探し回る。 ライムも教室中を見回すが、誰もいない。 「ライム君、これ、どういうことなの?」 ライムが振り向くと、佐織と美代が教室に入ってきてきた。 「分からない。俺と良が来たときにはもう誰もいなかったんだ。」 「そう………」 佐織は、その一言しか出なかった。
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