第1章

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「んじゃ、手分けして探したほうが良くないか? その方が早く見つかるし、一階は美代ちゃん、二階は佐織ちゃん、三階はライム、四階は俺ってな感じでさ。」 「はっ? 良くん、それ本気で言ってるの?」 佐織は良を睨みつけるように見る。その横では、美代も良を睨みつけている。 「な、何だよ………じゃあ、二人とも三階と四階がいいのかよ………」 良は、声を小さくする。二人に睨みつけられて怯んでいるようだ。 「良、お前は何が起こるか分からない状況で、一人で行動するなんて危険だと思わないのか? それとも、何か考えがあるのか? あったら聞かせてくれ。」 良が何故、佐織と美代が睨んでいるのか気付きそうにもなかったので、横から口を挟む形でライムなりの助け舟を出す。 「あー。えーと。いや………ないです。」 良は、軽く頭を下げて謝る。 「とりあえず、良の言ったこととは逆になるが何が起こるか、もしかしたら、もう起こっているかもしれないけど、こんな状況で一人で行動するのは危険だ。だから、みんなで行動したほうが一番、安全だと思う。みんな、どうする?」 佐織と美代はお互いに顔を見合わせ、 「ライム君に賛成」 と言う。 そして、良もボソッと、俺も賛成、と言ったのである。
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