第1章

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四人は、次に三階へと移動する。しかし、三階も二階と同様にシーンとしている。 だが、よくよく考えてみたらそれは当たり前である。 一年生に関しては、今日は泊まり込みの野外学習で帰ってくるのは明日。また、明日は一年生は現地解散なので、今日と明日は学校には来ない。それと引率の先生も、今日はこの学校にいないのはたしかである。 「どうりで、教室のドアもしっかり鍵をかけているんだな。」 良は、とりあえずそうは言いつつも、一年生の教室のドアが開く教室はないかをしらみつぶしに探している。 「やっぱ、どこもちゃんと鍵かかっているよ。入れる教室はひとつもない。」 良は、どうやらちゃんと全部、かくにんしたようである。ライム、佐織、美代は「一年生の教室に入って何がしたかったの?」と聞きたいのだが、それはあえて聞かなかった。一生懸命頑張ってくれていることに変わりはないからだ。 つづいて、四人は一階へと階段を下りていく。
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