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「それでは、これで話を終わりたいと思います! みなさん、頑張っていきましょう!」
館内からは、生徒たちからの拍手が起こる。校長先生は、得意気に生徒に向かって、右手を上げて、舞台を下りていく。
生徒たちは、感銘を受けた、受けなかったは別として、このような話が終わると拍手をする。
小学生の頃は、誰が最初に拍手をするかという意味もないことで競ったものである。
「校長先生、貴重なお話ありがとうございました。それじゃあ、これで………」
マイクを持っていた大田先生が、生徒の方向を見て、話をしていたのだが、視線を別の方向へと移している。
その方向を見ると、どうやら安芸先生が何やら話をしたいようである。
「えーと、安芸先生から連絡事項があるみたいなので、もうちょっとだけ待ってくださいね。」
安芸先生が舞台の上にのぼり、大田先生と変わるかたちで教卓の前に立つ。
ライム、良、佐織、美代は四人ともそれぞれの顔を見回す。
他の生徒たちは、せっかく帰れると思ったのに、えー、という声を上げ、不満そうである。
ライムたちに不満はなかった。あるのは、不安である。
何かが起こる………。
そう感じたのはたしかだった。しかし、どうすることもできない。あくまで勘であり、何かをしたくても漠然としすぎており、行動などできるはずはなかった。
「全校生徒の諸君、こんにちわ。」
安芸先生の話が始まる。
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