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体育館内に残っているのはライム、良、佐織、美代の四人。それに加え、安芸先生。
四人は、生き残ったのか。それとも生かされたのか。
安芸先生は、何かを確認するように舞台の上を右端に移動し、次には左端に移動している。
いつの間にか白いモヤも消えていなくなっていた。
舞台の上からの確認が終わったようで、安芸先生が一言呟く。
「取り残しはいないな。」
と。
最初は、その意味が分からなかった。何のことを言っているのかさえ。だが、すぐに分かった。おそらく、安芸先生はこう言いたかったのだ。
「殺し忘れはいないな。」
という意味を込めて。
それを聞き、いま舞台の上にいる四人は生き残ったのではなく、生かされたということが分かる。
しかし、何故、生かされたのか。おそらく、ランダムではない。何か意味があるはずだ。
安芸先生が目を向ける。
「それじゃあ、帰りのホームルーム始めるから、教室に移動するぞ。無駄なことは話したくない。とりあえず、教室に戻るぞ。」
安芸先生は、そう言うと背を向けて歩き出す。
抵抗しても無駄なことは分かっていた。
四人は、無言のまま、安芸先生の背中を見つめるような形で、あとを追うように歩き出した。
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