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都内の高校に通っている神崎ライムは毎日の日常に飽き飽きしていた。
眉目秀麗、頭脳明晰、さらに生徒会長であり、女子からは注目の的である。しかし、当の本人はそういったものに特に興味はなかった。
「おーい、ライム!」
「なんだ、良か。」
ライムに話しかけたのは、幼なじみの斎藤良。家も隣で、昔っからの腐れ縁みたいなものである。
この幼なじみが女だったら、のちのち恋仲になったり、ロマンチックなこともあるかもしれないが、良は男であり、そんな展開などあるわけがなかった。
「お前、なんで久美ちゃんと付き合わないんだよ? お前に興味あるのあからさまだぜ? 俺だったら、あんなかわいい子だったらすぐに付き合うのによー。」
「じゃ、お前付き合えば?」
「そんなに簡単に付き合えたら苦労しねーよ。お前みたいに完璧じゃないんでね。」
そのとき、休み時間終了のチャイムが鳴る。
「ライム、教室戻ろうぜ!」
「ああ。それにしてもまだ二時間目かよ。なんかだるいな。」
ライムと良は教室に入る。
何気ない日常。退屈な毎日。刺激のない学校生活。
それが数分後には一変することを知らないライムであった。
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