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「ありえないっ」
三対三の合コンとしか聞いてなかったが、男のメンツは確かに知らなかったが。
「良いじゃないか。仲が良い方がアイコンタクト取りやすいだろ」
「――何でお前が来てるんだよ。桐斗」
合コンなんて行きそうにない筋肉バカ桐斗と、一人だけブランド品に身を包んだ武井。
やる気のない無地のシャツとジーンズの俺。
かなり場違いな気がする。
しかも相手が同じ大学生ではなく、ネイルサロンの御姉様方。
露出過度な、胸に目がいくような服装にどきつい香水。
やっぱ帰りたい。
「ち、……ちょっとトイレ」
桐斗の飲みっプリにきゃっきゃっ騒ぐ御姉様や武井のブランド品の時計に食いつく御姉様。
盛り上がる輪の中から抜け出そうと立ち上がった時だった。
「やっぱ俺帰る!」
隣の個室の人も立ち上がる。俺も帰りたい。
「俺が飲んでる間に兄ちゃんが帰ってしまうかもだろっ」
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