3限目。邪魔者。

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「げー。本当に来てる。帰れよ、オカマ」 兄さんに映える紫色のソファ。 兄さんに似合うと思ったエルメスのグラス。 それに座るのは、三つ編み頭の金髪のオカマ。 長い一つに括った三つ編みを肩から流し、手入れされたピカピカの長い爪、付け睫にぷっくりと濡れた唇。 喋らなければちょっと派手な女みたいな、金髪オカマ。 「だってぇ。お兄ちゃんにはお店出してもらった恩があるし断れないじゃん?」 某夜の町で、コスプレオカマバーを経営している腹黒オカマ。 腹黒なのは遺伝かもしれないが。 「でも綺麗な子ねぇ。サラサラの黒い髪、真面目そうなあの眼差し。乱したくなるの分かるわぁ。組敷いて、開発したーい!」 「は? あれは俺の兄さん。俺がよがらせるんだから。お前出てくるなよ。オカマのくせに」 年が近いせいでよく遊ばされてたけど、こいつとは好みが全く一緒だからタチが悪い。 「でも夏生くんが誰を好きになるかは自由よねぇ」
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