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まだまだ続きそうな千冬副隊長のお小言に「あー、はいはい」とうなずきながら。
「とにかく。何かあればすぐに連絡を入れるから」
そう言いながら、耳元の小型無線機を指差す。
「副隊長は不審人物が居ないか確認しながら、各班の待機指示をお願い」
「わかりました、くれぐれも気をつけてくださいね」
何を言っても無駄だと思ったのか、千冬副隊長はため息を吐きながら、私から離れて行った。
そのまま、私も目的のカフェテラスに向かう。
カウンターでホットコーヒーを注文し、適当なテーブルを選んで座った。
そうして、コートのポケットから、封筒を取り出し――。
封筒の中にある便箋を開き、数日前の――治安維持部隊に“これ”が送られてきた時のことを思い出していた――。
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