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数日前――治安維持部隊本局に一通の封書が届いた。
ある重要クリエイターと禁書についての情報を提供してやる、と――。
悪戯を含め、撹乱させるために嘘のタレコミが治安維持部隊に舞い込むのは日常茶飯事。
この封書もそんなタレコミの一つとして処分されるはずだった。
封書に書いてある名前と――記載されている治安維持部隊の“ある人物”の名前を見るまでは――。
封書の中にあった便箋にはこう書かれていた。
『ある重要クリエイターと禁書に関する情報を提供したい。指定された日時。記載されてある人物を地図の場所に一人で寄越して貰いたい』
死番隊隊長荒絹――私の名前がそこにはあった。
そして、タレコミをした人物の名前――。
それは――その名前の男は決して無視できない存在だった。
『八代目水野水乃』
水野水乃――。
治安維持部隊が重要危険クリエとして認定している男――。
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