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中々出ない水に苛立ちながら、ひたすら考えていた。
『知りたい?』
「!!」
男性は慌てて辺りを見渡した。しかし、誰一人見当たらなかった。
それもそうだ。生徒たちは皆帰った後のはずだ・・・人影一つさえないのだから・・・。
『教えてあげる』
また同じ声がした。
『 いたい さむい ころす 』
男性は背筋に寒気が走った。
ボトッ・・・
「?」
男性は自分の掌に何かが当たったような気がしたので恐る恐る自分の掌を見た。
「うわああああああああ!!」
男性は自分の掌を見て驚いた。そこには人の目玉が乗っていた。
そしてその目は男性を見ていた。男性は自分の掌に乗っている目玉を放り投げた。
目玉が落ちたのは水道のシンクだった。
「めっ目玉が!!」
男性は、そのまま後ずさりし背中が壁に当たるまで後ろに下がった。
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