第一話

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私は、今野みゆ 今年の春に高校を卒業したばかりの19歳。 ほとんどの友達が大学等などに進学する中で、数少ない就職組の一人です。 「みゆー?後ほかに忘れ物はなーい?」 「無いよー」 「そう…ちゃんと、ご飯食べるのよ?」 「うん。」 「洗濯とか掃除もちゃんとね?」 「うん。」 「…ほんとに、大丈夫?」 「大丈夫だってば(笑)」 「…お母さん、寂しい(泣)」 「私の心配っていうよりそっちが本音なんじゃん(笑)でも、時々帰って来るんだからね?」 「うん(泣)」 「子供みたいだよ(笑)じゃあ、行ってきまーす!」 私は、子供みたいな母を背にして玄関を出た。 就職先の職場が自宅から離れていた為、この春から、初の一人暮らしをはじめることになったのだ。 今は、その新しい拠点に行く途中。
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