第一症

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姉はあの日以来、学校以外では俺について来るようになった 実質、俺もまんざらじゃ無かったけど、流石に風呂やトイレなんかも来ようとしないで欲しいもんだ… だがそれと共に、百合子からは日に日に嫌われていった。 本人に聞いた訳じゃ無いが、目つきを見りゃわかる あれは蔑むとかそういった類のもんじゃ無い。それには明確な殺意があった もちろん俺は頑張ったさ 姉ちゃんも百合子も傷付かないように努力をしてみた でも俺はこんな状況に耐えられるほど強く無かった… 『それ』は肌寒い冬のこと 百合子の誕生日のことだった…
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