声-2

2/2
前へ
/2ページ
次へ
富美ちゃんや穂高先輩が話していた、 中山くんの " 彼女 " 。 コワいけど、 真実を知りたい。 「Oバスターミナル行きS町経由……」 沈黙を守るなかバスが来てしまって、 空いている席に座る。 「吐くなよ」 そう言って、窓際に私を座らせて そして中山くんは 携帯をいじっていた。 「そういや、河合ユリナさん、 君のアドレスも番号も知らないですが」 「……あ、ほんとだね」 何だか、話をそらされた気がするけど…… 「はい、赤外線終了!」 でも 嬉しかったから、いいか。 「これで、メールできるな」 あなたの一言一言が 私を期待させるのに、 悪びれもなく 「ラーメン食っていく時間ある?」 笑顔を振りまくあなたは、 紛れもなく 私の大好きなひと。 できるだけ、失恋はしたくない。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加