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「ターミナル二階にラーメン屋とお好み焼き屋があるんだよ」
「醤油ラーメン?」
二階には階段を使って上がる。
「とんこつ」
「……とんこつは良いんだ?」
既に独特の脂の匂いが充満していて、
お腹が減ってきた。
「ここに、中学んとき初めて来たとき、
食べ方がダメだって、店主に叱られたんだ」
店内は時間帯がまだ夕飯には早くガラガラだ。
漫画本がたくさんあって、
それを夢中になって読んでいる客が1人いるだけ。
「なんで叱られたの?」
「スープを飲まなかったからさ」
………やだなぁ こだわりの店。
「お?寛太!今日は珍しく彼女連れか?」
店主が席まで顔を出す。
「友達だよ」
中山くんはメニューを見ながら
「同じでもいいの?」
私にネギ大盛を勧める。
「うん」
ネギなんて、どうでもよかったけど
" 彼女 " とは
来ない店なんだなぁ、とちょっと複雑な気分になる。
「どう?うまくね?」
早速出来たとんこつラーメンは
焼いたネギの匂いで 脂臭さが和らいでいる。
「美味しい、あっさりしてる……」
生まれて初めて来たラーメン屋。
「また、来ような」
同じ思い。
「うん」
中山くんと、
どんな時間でも、一緒に過ごしたい、
そう思った。
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