君-2

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純粋な"好き"のはずなに 汚れてしまっているかのような、背徳感――― そんな 16の春 「中山くんの歌 あったかいね」 俺の歌に 涙を流した君―――― 初めてもらった言葉と、 汚れを知らない彼女の 純粋な涙に、 俺の心は揺れ始める。 「河合さん、土曜日ヒマ?」 穂高と 2人でテレビ局に行く計画を考える姿に オレは、 大事なものを取られそうな 子供みたいな気持ちになった。 俺は 勝手な生き物だ。
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