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シューズを隠したのは、 清水さんや保奈美ちゃんたちじゃなかった…… 笑いながらトイレから出てきた木下さんは 私に気付いて 一瞬、バツが悪そうな顔をした後 「お身体、大丈夫ですかぁ?」 と 満面の笑みを浮かべて 通り過ぎた。 「……………」 ショックで 心臓 えぐられそう。 「ユリナちゃん、ほら隣コート、 穂高先輩がすごいよ!」 立ち直れないまま、 持ち場に戻った私に 富美ちゃんが興奮気味に 男子バレーを見るように促してくる。 「穂高、やり過ぎだって!」 穂高先輩が 私の髪を燃やした谷口とかいう男に、 集中して剛球を狙い打ちつけていた。
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