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「今日はギターの2人と白石がスタジオ行ってる」
球技大会が終わったあと
手作りの優勝メダルを首にぶら下げた中山君が
隣の席から
私の顔を覗きこむ。
「ケロちゃん、元気ねぇな、
あ
部室鍵、新しいの付いたってよ!」
「ほんとう?」
キーボードが壊れているのが気になるけど
とりあえず一安心。
「なんか、あった?」
優しい、
中山くんの声を
かき消したのは、
清水さんだった。
「よく、学校に来れたね大丈夫?河合さん」
「……え」
「みんな、心配してるよー
大変だったね、
部室で
痛かったでしょう?」
必死に笑いを堪えながら
話す彼女が
「それとも、大興奮した?好きなプレーで」
ホントに
大嫌い
「さっきから、何いってんだよ、清水
席戻れよ」
中山くんの払いも無視して
大きな声で続ける彼女は
「でも、三人にやられた復讐っていうか、
穂高先輩が仇とってくれて良かったよね」
今の私には
魔女に見えた。
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