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「あっ、
今度は寛太の母ちゃんだ!」
白石君が再び、校庭を窓から見る。
「えっ?」
私も慌てて覗くと、
パンプスの音がカツカツ聞こえて
中山くんに似た、背の高い綺麗な婦人が
玄関に入っていくのを目撃した。
「あそこんち、美人ばっかだな」
穂高先輩も目で追いながら
更に顔をしかめてしまった。
「火事の賠償でもあるのかな……」
「まさか……」
でも
胸騒ぎがした。
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