恋-2

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みんな練習そっちのけで 中山くんの携帯電話にメールしたりしてた。 「親まで来なきゃ行けないって 親が講義してんじゃないの? タバコは元から吸わない奴だったし。」 「…………」 穂高先輩は ベースを置くと 部室を出て、新校舎の方へ向かっていた。 「先輩!」 中山くんは 私と 穂高先輩、両方守ったんだよ。 「ついてこなくていいから、いちいち。」 職員室前で呼び止めた私を見た穂高先輩は 何かを決めたみたいな顔をしていた。 「俺は退学になったって 音楽があれば、生きていけたんだ」
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