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私は……
ずっと連絡が無かったから、一ノ瀬君はもう私とは会う気が無いんだと思ってた。
でも……
私と同じ事を、彼も思ってたって事……?
私が彼のメールを待ってた様に、彼も私からのメールを待ってたって事?
「メール、ありがとね」
もしそうなら、こうして会うきっかけを作ってくれた彼に感謝したい。
「うん……もし、返信無かったらどうしようかと思ってたけど、メール返してくれて良かった……」
ホッとした様な表情を一ノ瀬は浮かべる。
全部、私の思い過ごしだったのかな……?
そう思うと、みるみるカチカチになっていた肩の力が抜けていく。
「それでね、お姉さん
この前、同窓会に行った事、もしかして怒ってる?」
「……!」
あまりに図星な問いかけに思わず声が出そうだった。
だけど、
「なんで~怒ってなんか無いよ」
シラを切る。
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