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だけど……
それを口にしなかったのは、
私にはもう……
同じことを繰り返すだけの気力が残っていなかったからだと思う。
「真菜はオレのこと、責めないの……？」
怒りもせず
ただ全てを受け入れた私に咲也は問い掛けてくる。
「なんかね…もう疲れちゃった……」
溜め息を一つ、私は続けた。
「それにね…私も離れてみて気がついたんだ……
咲也のこと、本当はあんまり好きじゃなかったんだって……」
ただの強がりだった。
可愛くない女だと思う。
だけど、
こういう風に言って、虚勢を張らないと
自分が壊れてしまう気がした。
私は自分を守るために嘘をついた。
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