第1章

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祖母が何処かへ行ってからも月はすり鉢を、擦っていた 月:「えっと、この薬草はこれと合わせて…」 カゴから薬草をあれこれと慣れた手つきで調合をしていると、薬売り場から呼鈴が鳴った 月:「はい!今行きます」 返事をしたはいいが月は店に出られずにいた。月は自分の人とは違う銀髪を気味悪がられるのが怖いのだ。 月は兎に角着けていたエプロンを外し意を決して店に回ろうとして、足を止めた 目線の先には月自信がうつる姿見。 見事なまでの美しく銀髪が腰あたりまでしなやかに伸びている 月:「っっ……」 月は怖じけづいてしまい家の何処に居るか分からない祖母を呼ぼうとした。再び鳴る呼鈴に月は焦りをみせた と、月はあることを思いだした 月:(帽子、帽子だわ!お婆ちゃんから貰った帽子を被ればいいんだわ!) 月は調合室に走って戻り黒のとても年頃の女の子には地味な、いや、地味過ぎる帽子を取り出し、髪ゴムで銀髪を纏め上げて黒の帽子を深々と被った 月:(これならきっと大丈夫!) 月は平然を装って店に出た 月:「お待たせしました。何かお探しですか?」 月はそう言いながら店に出てみると、小さな女の子が足を派手に切り、血を流しながら泣くまいと、必死に唇を噛み締め目尻には涙の玉が浮かんでいる 月:「っっ!!、ど、どうしたの?貴女1人?お父様やお母様は!?」 子:「…っ、グズッ…い、いない…ママと…ズズッ、はぐれてこけたの…」 まだ、5歳くらいだろうか…?そんな小さな子供が怪我をしたから泣き叫ぶ訳でもなく薬屋に来ると言う考えが凄いと月は感心した 月はしゃがんで女の子と目線を合わせ、優しく頭を撫でた 月:「凄いね!貴女頑張ったね!大丈夫、今治してあげるから」
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