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「…そういえば…
『愛』ってなんだろうね、お姉ちゃん?」
突然の問い。
「今は」一番下しか使われない
二段ベットからの声。
「…さぁ…
友達は『それぞれを求め合う』事とか
『お互いを理解し合う』事とか言うけど…
…よく分からないなぁ。
月音ちゃんはどう考えてるの?」
向かい合うように椅子に座り直して
私は問い返す。
「ん~、私も分かんない。
つーか、どうでもいい。」
ベットに一緒に並んだ
「私の」枕に顔を埋めて
なんとも嬉しそうに答える。
私の自慢の双子の妹、『月音』。
月音の自慢の姉(らしい)私、『陽香』。
他の人いわく、
「あまりにも同じ外見であり
あまりにも真逆の性格である」らしい
一卵性双生児…。
「相容れるはずのない性格」だと
人は言うけど…
私達は、
「お互いを受け入れ合っている」。
何故かって…
『自分と真逆だからこそ』
お互いが『解る』から。
そして…
『お互いが好き』だから…
『家族』とか『姉妹』だからでなく
妹は『陽香』という存在が、
私は『月音』という存在が好き。
何時までそうで在るかは
「分からない」けど…
この想いが二人とも続く限り
「そうで在り続ける」と思う。
…これが「愛」かは…
解らなくても…。
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