第2章

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向井さんの事はいいとして、何で俺たちの関係まで知ってるんだ? そりゃ話さないでくれと言った事も言われた事も無いけどさ、普通内緒にしておくもんじゃないのか? いくら蓮二さんが遊び人なのが周知の事実だとしても同じ店の人間なのに… 嫌な汗が背中を伝うのを黙って感じていると俺の心を見透かした様に蓮二さんが話してくれた。 「言おうと思ってたんだけど、横澤とは幼馴染みなんだ。昔から相談事はこいつにしてて、宗蘭との事も話してたんだ。 店をオープンさせた時は別の所で働いてたんだけど、そこを辞めて俺の店に来てくれてさ、色々助けて貰ってる」 「幼馴染み!?全然知らなかった。えっ、何で隠してたんですか?」 「別に隠してたわけじゃなかったんだけど、横澤にはみんなの助けになって欲しかったし、俺への不満があった時に上へ話せる環境があった方がいいかなって。 こいつ面倒見いいし、慕われるタイプだから幼馴染みって知って愚痴も言えないんじゃ可哀想かなって」
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