第2章

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********** 体を揺すられ宗ちゃんに起こされているのだと気付く。 その体に伝わる体温が懐かしくて、起きていない振りをした。 すると小さな溜め息の後、リビングから遠ざかる足音。 少し寂しく思いながらも、まだ夢見心地でいたくてそのまままた眠ろうと思っていると、今度は足音が近付き再びリビングに入ってきた。 首と膝裏に何かが滑り込んだかと思うといきなりの浮遊感に体が一瞬強張った。 それが所謂お姫様抱っこだと気付き、胸の鼓動が早くなる。 ここに来てからこんなに近くに宗ちゃんを感じる事がなかったから涙が出そうな程嬉しかった。 宗ちゃんの体温や匂いに酔いそうでとても心地が良かった。 ベッドに下ろされ腕が離れる瞬間思わず引き留めてしまった。宗ちゃんは驚いたみたいだったけど、今起きたと思ったみたいだ。 「ありがとう。優しいね、宗ちゃんは」 素っ気ない態度が悲しかったけど、本当は昔と何も変わってない。 真っ直ぐで優しいままの宗ちゃんだ。 俺が好きになった人だ。
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