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一時間程してからその場を後にし、さっきとは違う道を歩いていた俺は久しぶりに実家へと向かっていた。
時々は帰っていたが、今日は今までより気持ちが軽い。
京にいが来てから少しずつ心に変化があったのかもしれない。
門を抜け玄関に向かうと、何処からか声が聞こえた。
声の方へ向かうと、兄貴の奥さんと小さい子供が遊んでいるのが目に入った。
「こんにちは」
「あら!宗蘭くん、おかえりなさい」
「ただいま、由美さん。今日母さんは?」
「お母さん、今日はお友達と食事に出掛けたのよ。夕方には帰ってくる筈だけど」
そう言いながら3歳になる娘の服に付いた汚れを払っている。
近くまで行った俺はその場にしゃがみ姪の視線に合わせ声を掛けた。
「舞、こんにちは」
すると初めは恥ずかしそうに由美さんと俺を交互に見ていたが、傍まで来ると花壇を指差しながら俺に話始めた。
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