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こんな話誰にもした事は無かった、もちろん京にいにも。
一旦箸を置き、向かいに座る京にいの顔を見て俺は口を開いた。
「ごめんな、京にい。あの頃一方的に避けたりして。
俺どうしていいか分からなかったんだ。医者になるのが当たり前って思ってたのにいきなり医者にはならなくていいって言われて…
何に対しても気力が無くなってさ、京にいもあの頃医者になるために頑張ってたし。
自分だけ國立家の中で浮いてたから、距離取ってた」
そこまで話すと、グラスに残っていたビールを一気に煽った。
俺に倣って箸を置き真剣に話を聞いてくれていた京にいが今度は口を開いた。
「悲しかったよ、あの時。急に会ってくれなくなって何かあったのは分かってたけど、何でも話して欲しかったなって。
でも今は宗ちゃんの気持ちも分かるから。だから仲直りしよ」
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