第4章

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木曜日、いつものように出勤すると蓮二さんと横澤さんが何やら真剣に話していた。 「また何かありました?」 俺が声を掛けると蓮二さんに手招きされ2人に近付いた。 「今日の午前中1人面接したんだ。で、これがそいつ」 机の上を滑らせてこちらに白い紙を差し向けてきた。 「履歴書?へぇ、早速応募があったわけですか」 「あまり詳しくは見せられないけど、一応土曜日から来てもらう事にしたから」 そう言って名前と貼られた顔写真を見せられた。 「 “羽山 幸広” <ハヤマ ユキヒロ>くんですか…あっ、俺とタメだ」 すると一緒に面接したらしい横澤さんが口を開いた。 「羽山、かなりの男前だぞ。しかもバーテンダーの資格も持ってる。 感じも良かったし、赤尾が騒ぎそう」 そう言って肩を竦ませて小さく笑った。
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