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「ずっと付けていたのか?」 「集落の近くで張っていただけだ。何もなければ、それで良かったからな」  しかし、自分とシルファは共に現れて、口付けを重ねているのを見て。 「あいつは、確かに俺達の部族の巫子でもあるが、その前に、俺の弟みたいなもんなんだ。あいつの容姿や生まれの言われで、興味本位で手を出すならば、止めてもらいたい」  その瞬間、セアドが感じたのは、純然たる怒りだった。 この男が、その言葉を自分に言うのか、と。 「俺達から、あいつらを奪った男の息子に、そんな言葉は言われたくないな」 「何!?」 「あいつらの父親が……シーファがお前の父親を選んだから、俺達はあいつらに会えなくなったんだ」  セアドの言葉に、森の部族の長は、大きく目を見張った。
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