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その理由は、自分達の父・シーファが、ヤヌスの父・ユウラを伴侶として選んだせいだったらしい。
ヤヌスは、そのことをセアドから聞いたと言っていた。
『でも、母さんは亡くなっていたし、ユウラも奥さん亡くしていたし。何でそれぐらいで会わなくなるのよ』
と言うシルフィに、ヤヌスは、
『相手が、親父だったからかもなあ』
と、頭を掻きながら言っていた。
『ようするに、自分の亡くなった妹の夫が、同姓の伴侶を選んだことがおもしろくなかっったってこと? 随分器の小さい男なのね』
と、のたまったのは、ミルだったが。
『ミ、ミル……』
さすがに、絶句するヤヌスに、(シルフィも絶句した)
『なあに?』
と、優しい笑顔で聞き返していたが、こういう時、ミルは最強だと、シルフィは密かに思う。
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