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それを見たのは、ほんの一瞬だったけど。
喘ぎながらも、確かにシルファはセアドを求めていた。 シルファが嫌がっていたのなら、あの男がどんなにシルファを求めていても、撃退することもできたのに。
と、その時である。
ぽんぽんと、頭を軽く叩かれた。
「あの……」
「嫌か? こうされるの。昔はしてやると、喜んでくれたが」
そうラルダは言うが、一応自分は、成人の儀も済ませた身なのである。
それもつい最近ではない。
「……子どもじゃないんですが」
「そう自分で言っている間は、まだガキだ」
そう言ってにやりと笑うと、また、ラルダはシルフィの頭を軽く叩いた。
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